今回は関東随一のパワースポット、東国三社巡りの中から「息栖神社」についてアップしていきます。
東国三社の中では境内が一番小さく鹿島、香取と比べると社格も下がってしまいますが、両神宮別格なだけで息栖神社も十分大きな神社だと思います。ちなみに三社の中では末っ子的な存在です。
息栖神社の境内の広さは3万6千㎡(東京ドーム0.7個分)です、地形的には平坦で鳥居から本殿まで真っ直ぐな一本道なので迷うことはありませんし体力的には一番回りやすい神社でしょう。とはいえ見どころはたくさんあるので今回も息栖神社の周り方もご紹介していきます。
この記事ではこんなことがわかります。
- 息栖神社の周りかた
- 息栖神社のパワースポット
- 息栖神社周辺整備計画について
息栖神社
まずは息栖神社について解説します。
息栖神社
茨城県神栖市にあり社格は国史見在社、創建は第15代応神天皇の代に日川の地(現・神栖市日川、今の位置より利根川の下流)に創建された。その後(807年)現在地に移転した。
祭神は5柱で主祭神は「久那斗神(くなどのかみ)」、厄除招福・交通守護の神で井戸の神でもある、また相殿神である「天乃鳥船神」は交通守護に、「住吉三神」は海上守護にご利益がある。
久那斗神は武甕槌大神と経津主大神が出雲の国に降り国譲りの際に案内役として先導したという。そんな繋がりもあり東国三社という括りに息栖神社が入る。
息栖神社の周りかた
息栖神社は「常陸利根川」という川のほとりにある為に、他の二社と比べ坂がなく全くの平坦な土地に鎮座しています。また境内も東京ドーム0.7個分とコンパクトなので体力的には全く問題ないでしょう。
ここからは息栖神社の回り方を解説してきます。
パワースポット(一の鳥居、忍潮井)
現地に到着し鳥居を見つけたら中に入っていざ息栖神社に参拝‼︎
とその前に…
ちょっと待ってください、回れ右をして息栖神社最強のパワースポット「忍潮井」へ向かいましょう。
神社の参道と反対向きに150mほど進んで行くと「忍潮井」があります、遠くからでも大きな鳥居が見えているのですぐにわかります。
一の鳥居、忍潮井
主祭神である久那戸神は井戸の神とされていて、この忍潮井がなんと息栖神社の御神体なんです、神社の境内の外にある御神体というのも面白いですね。
忍潮井は、伊勢の明星井、山城の直井とともに日本三霊泉の一つに数えられています。
こちらの一の鳥居の左右両脇にあるのが「忍潮井」です、川に向かって右が男瓶(おがめ)、左が女瓶(めがめ)です。
それぞれの井戸の中には瓶が沈められていて、水が澄んでいるときにだけ見ることができるという、そして見えた人には幸運が舞い込むといわれています。
こちらは男瓶です。
うっすらと見えてきたかと思うと、中にいる錦鯉が波を立てて邪魔してきますw。残念ながら瓶の全体像は見えませんでした。
こちらが女瓶です。
女瓶は水面が穏やかで瓶がはっきりくっきり見えますね、錦鯉の邪魔も入らなかったです。
女瓶の水を男性が、男瓶の水を女性が飲むとその二人は結ばれるといわれています。
現在は直接飲むことはできませんが境内の手水舎の水が忍潮井と同じ水脈であるとのことで飲むこともできるそうです。
ただ男瓶の水なのか女瓶の水なのかはわからないですが…
二の鳥居〜神門
忍潮井に参拝したら今度こそ息栖神社の境内に入っていきましょう。
二の鳥居
息栖神社の境内で最初に目にするのは聖域の入口「二の鳥居」です。
忍潮井のところにあったものが「一の鳥居」なのでこちらが「二の鳥居」です。やはりここでも一礼をして境内に入っていきましょう。
白い鳥居にまっすぐ伸びる参道という東国三社の中では息栖神社だけが一般的な作りとなっています。
赤い柵がアクセントになって木々の緑を引き立てます。
御由緒案内板
参道の途中には後由緒について書かれた案内板があります、どんな神様にお会いできるのか分かるので目を通しておくと良いと思います。
手水舎
神門の手前左側には手水舎があります。
龍の口から水が出てきます、毎日お疲れ様ですw
神門
こちらは神門です。
鹿島、香取に比べるとやはりアッサリしています。
御衣黄、力石、芭蕉句碑
御衣黄(ぎょいこう)
神門をくぐるとすぐに見どころが3ヶ所あらわれます。
まず最初にご紹介するのが「御衣黄」です。手前の細く折れてしまいそうな木なのですが、なんと薄緑色の花をつける珍しい桜なんです。毎年春の桜の時期になると咲来ますのでその時期をねらって行くのも楽しみの一つになりそうですね。
力石
御衣黄の裏の柵の中には「力石」があります。
祭りの時に若者の力比べに用いられたもので右側の石は50貫(187.5kg)もあるそうです。
芭蕉句碑
力石と同じ柵の中には「松尾芭蕉句碑」があります。
「この里は 気吹戸主の 風寒し」
1687年にこの地を訪れた芭蕉が読んだ句です、意味などは案内板に譲ることとします。
パワースポット(本殿)
本殿まではまっすぐに参道が伸びています。
こちらでも6月ということで「夏越しの大祓」の茅の輪が設置されていました、周り方は案内が出ていますが左、右、左と3回くぐって今年前半の厄を落としていきましょう。
本殿
もうちょっと近づいてみます
本殿は享保7年(1722年)に造営されたが昭和35年(1960年)に火災で消失。現在の社殿は昭和38年(1963年)再建されました。
大きさはそれほど大きくないのですが鳥居から続く赤い柵が息栖神社のアイデンティティとして使われていてオシャレですね。
パワースポット(御神木、招霊の木)
御神木
拝殿の左側には「御神木」があります。推定樹齢約千年という杉の木は「息栖の夫婦杉」と言われ、
根本は一本なんですが途中から幹が二つに分かれて、寄り添うよう夫婦のように見えるんです。
招霊(オガタマ)の木
本殿の右側には「招霊(オガタマ)の木」があります、この木は一円玉に刻印されている木と言われています。また天の岩屋に隠れてしまった天照大神を外へ誘い出すために、天岩戸の前で踊った天鈿女命が手にしていた木なのだそうです。
聖霊の宿る幸運をもたらす樹だそうです、近寄って開運しちゃいましょう。
礎石、凪の木、
礎石
こちらは昔の礎石です。
昭和35年まで息栖神社の土台を支えてきました。何度か立て替えられているので、いつから使われたのかはわかっていませんが、一番古い可能性で言うと西暦806年と実に1200年の歴史です。
凪の木
海の凪のようにすべてが円満におさまるよう和ぎ(なぎ)のパワーを受け取れるそうです。
息栖神社周辺整備計画について
息栖神社の参道には令和4年現在まったくお店がありません。
神社の参道ならお茶やお団子を食べたりしたいと思いますよね。ですが車で移動しないと、お店のあるところまでは行けないでしょう。
令和5年5月に「Ps-cafe杜の栖」という和スイーツカフェがオープンしました。クロワッサン鯛焼きやわらび餅がいただけます。
そんな息栖神社ですが神栖市によって周辺整備計画が進められています。
参道に観光拠点施設を2棟整備するとのことで。休憩スペースや飲食施設、情報発信の展示スペース、特産物の販売や観光案内ができる施設がオープンするそうです。
これは楽しみですね。
進捗や最新情報は神栖市のHPからご確認ください
息栖神社のまとめ
さて今回は東国三社巡りの末っ子「息栖神社」についてご紹介してきました。
息栖神社で一番嬉しいのは「境内が完全フラット」なことでしょう、鹿島、香取両神宮のようにキツイ登りがなく高齢の方や障害のある方でも悠々と巡ることができます。
よって体力の無くなってきた最後に回るのがおすすめです。
息栖神社には鹿島、香取両神宮のように参道商店街がありません。お店に入ってゆっくりしたいと思っても参道に何もないのでその点はご注意ください。
令和6年には周辺整備事業により休憩スペースや飲食店などがオープンする予定なので、それまではガマンして参拝に集中しましょう。
息栖神社は「忍潮井」「本殿」「御神木」「オガタマの木」がパワースポットとして紹介されています。何と言っても「忍潮井」が息栖神社の御神体ということでぜひ一番に回っていただきたいと思います。
そして男瓶、女瓶の中の瓶を見て幸運をゲットしてしまいましょう。
息栖神社は鹿島、香取両神宮と比べてしまうと規模が小さかったり、参道にお店がなかったりと少々アッサリした印象も正直あります。ですがよく探してみると「忍潮井」や「オガタマの木」など独自の見どころもたくさんあります。
そして将来、参道にお店や情報発信スペースなどが整備されることで、もっともっと魅力ある神社になっていくでしょう、さらに息栖神社周辺が活性化してくることによって、東国三社巡りがもっともっと盛り上がってくることでしょう。
今回の記事が息栖神社巡りの参考にしていただければと思いながら、この記事を締めたいと思います。
それでは今回もご覧いただき
ありがとうございました〜