みなさんこんばんは〜
ジャンダルです
本日はまたちょっとしたことにツッコミを入れていきたいと思います。
日本人は農耕民族? 欧米人は狩猟民族?
今回の内容は「日本人は農耕民族、欧米人は狩猟民族」という間違った考えが、まかり通っていることなんです。
え〜 欧米人は肉をよく食べるから狩猟民族で、日本人は米が主食だから農耕民族であっているんじゃないの?
そういう誤解をしている方が多いので今回じっくり解説していきますね
ことの発端は先日YouTubeを見ていたら、あるファッション系のYouTuberさんが
日本人は農耕民族だから前側の筋肉が、欧米人は狩猟民族だから背中の筋肉が発達したので似合う服の形が違うんです‼︎
などと力説していました。
他にも調べてみるとトレーニング系や整体などのサイトにもこのような主張が見受けられます。
その誤解の根拠とは
日本人は農耕民族の歴史でスキやクワなどで、畑を耕すという押す動作が得意と言われ、
欧米人は狩猟民族の歴史で槍を投げるなど、引く動作が得意だということらしいです。
つまり長年の食糧の得る手段によって筋肉の付き方に変化が生じ、それが体型に表れているという理論です。
最初はなんの疑いもなく、へー、ほー、ふーんっと、納得していたのですがあるとき、ハタと疑問が湧いてきました。
世界史とのズレ
昔世界史で習った人類の食糧確保の歴史は覚えていますか?
「人類は最初はみんな狩りをして動物や魚を食べていて、時代を重ねてから小麦や米の農耕に移行していった」ですよね
あれれなんか変ですね〜
欧米人が狩猟民族?
だとすると農耕をしてこなかったことになっちゃうのでは?
日本人が農耕民族?
元々欧米人より長いこと狩猟採集を続けていたのでは?
そんな疑問が沸々と湧いて調べずにいられなくなりました。
人類の食糧確保の歴史
調べてみるとやはり人類は元々、600万年ほどは狩猟採集で生活をしてきて、中国の長江流域や、中東の肥沃な三日月地帯で農耕が始まったのは、ほんの約1万年ほど前なんです。
それが世界各地に広がっていったと…
そして日本には3000年ほど前の縄文後期に始まったとされています。
ということは日本人は農耕の歴史としては実に新参者で、かなり長いこと狩猟採集生活をしていました。
人類はみんなこのような流れで時代の違いこそあれども、欧米と日本での地域による違いではないんです。もちろん今でも狩猟をメインにしている民族もごく少数いるんですが、それは例外とします。
この事から農耕民族、狩猟民族なんて話はどう考えてもおかしな話で、さらに骨格や筋肉のつき方に言及する話にもならないはずなのです。
間違えの根本
なぜいまだにそんな話がまかり通るのか。
どうも日本人の頭の中に
欧米人 = 肉食 = 狩猟
日本人 = 米食 = 農耕
こんな図式が出来上がっている事による勘違いなんです。
また牧畜によって牛や羊などを育てることを、狩猟と混同していたとも言えそうです。
こんな面白い話があります、ある日本人の方がフランス人の友人に
君たちは狩猟民族だから…
という話をしたところ
いやいや僕らは農耕民族だよ、長い歴史の中で小麦を栽培してきたじゃないか
と当たり前のことを言われたんだそうです、
そりゃそうですよね。
まとめ
日本人と欧米人の体つきの違いはベルクマンの法則という気候による違いや、肉食など食べ物によるところが有力です。
また、考え方など精神的な意味では農耕民族的気質や、狩猟民族的気質というのは実際にあると思います。とはいえ日本人と欧米人の体つきの違いを農耕民族と狩猟民族で分けるのは、おかしな話ですよね。
もっといえば欧米人とは言っても、白人だけではないですし…
なんとなく聞いていると納得してしまうようなことですが、このようなトンデモ話を思考停止で信じてしまうことのないように気をつけたいと思います。
今回のような人類の歴史に関しては「サピエンス全史」ユヴァル・ノア・ハラリ著に詳しく書かれています。壮大な人類の歴史が詳細に書かれています。上下巻に別れて読み応えのある本ですがぜひ読んでいただきたいと思います。
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「紙の本では読み応えがありすぎる」という方はオーディオブックがオススメです。
それでは今回もご覧いただき
ありがとうございました